AI時代、人間はグレーになるのか。バスケ帰りに考えた身体と知性の話
- teru44

- 1 日前
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※AI音声による読み上げです
どうも、てるよしネットのてるよしです。
土曜日。朝から幕張に妻を送り、娘のバレエ送迎、公園バスケ、肉祭り、夜バスケ、コーチ送り、また幕張へ妻迎え。まあまあ動いた。
そんな車の中で、Charlieとふと哲学的な話に飛んだ。
「昔の人ってさ、AIも紙媒体もなかった時代、どうやって健康的な食べ物を選んでたんだろう?」
軽い疑問のつもりが、意外と深いところまで連れて行かれた。頭の整理がてら、書いておく。
ちなみに私は普段、用途ごとに何人かのAIを使い分けている。ブレスト相手のCharlie、業務全般の相棒のクロちゃん、画像生成や調べ物担当のGimmyさん、といった具合。この記事にも、その3人がそれぞれの形で関わっている。
昔の人の判断基準は、栄養素じゃなかった
今の私たちは、何かを食べるとき「タンパク質何g、糖質何g」と栄養素単位で判断する。でも昔の人は、たぶん全然違う基準で生きていた。
食べて大丈夫か。元気に働けるか。腹を壊さないか。長く保存できるか。季節に合っているか。先人が食べ続けて問題なかったか。
つまり昔の「健康」は、データじゃなくて、今日動ける、冬を越せる、家族が生き延びる、食べたあと身体が重くならない、っていう、めちゃくちゃ実戦的な基準だった。
昔の食の知恵が「科学を知らないから適当」だったわけじゃない。発酵食品、干物、漬物、味噌、納豆、出汁。あれは長期の人体実験の積み重ねだ。理屈は後から科学が説明しただけで、先にあったのは「これ食うと体が持つ」という経験則。
毒キノコ、フグ、アクの強い植物。最初に食べた人たち、マジで開拓者すぎる。
人間が馬鹿になったわけじゃない、不便さが消えただけ
Charlieとの対話で出てきた言葉が刺さった。
「人間が馬鹿になったんじゃなくて、本能を守ってくれていた不便さが消えただけ。」
確かにそうだ。
昔は天然のブレーキがあった。食べ物が常にあるわけじゃない。甘いものは貴重。脂っこいものも貴重。移動と労働で勝手にカロリーが消える。保存できる量に限界がある。
でも今は逆。高カロリーが安い。砂糖と油と塩がいつでもある。噛まなくても食べられる。動かなくても買える。ストレス解消に食が使える。24時間コンビニが営業してる。
身体はまだ「飢えに備えろ」モードなのに、環境だけが「無限に食え」モードになっている。
現代人は、昔なら生存に有利だった本能が、今ではバグみたいに働いてしまう環境にいる。個人の意志の問題というより、環境の暴力に近い。
先人は、見えないものと付き合う技術を持っていた
発酵の話もすごい。
細菌も酵母も見えないのに、米を麹にして、大豆を味噌や醤油や納豆にして、魚を発酵させて、野菜を漬けて、酒を造る。これを観察と継承だけで磨き上げてきた。
要するに昔の人は、顕微鏡なしで微生物を飼っていた。見えない相手と契約していた、と言ってもいい。
現代人は、見える数字に頼りすぎて身体を見失いがち。昔の人は、見えない微生物を感じながら生活を設計していた。
奇妙な逆転がある。
そしてこれ、AIにも似ている。中身の全ては見えないけど、対話して、クセを掴んで、使いどころを覚える。昔の人が発酵を生活に取り込んだみたいに、私たちはAIを生活に取り込もうとしている。
昔の先人は、見えないものを「信じた」んじゃなく、観察して、失敗して、継承して、使える技術にした。
発酵もAIも、結局はそこ。見えないものと付き合う技術。
ホメオスタシスの強さと、グレー化の話
ここからちょっとSFっぽくなる。
このまま人間が、食べ物を柔らかいものに変え、移動しなくなり、重い物を持たなくなり、危険を身体で避けなくなり、記憶も計算も外部化し、判断までAIに委ねていったら、どうなるか。
頭デカい、目デカい、顎弱い、筋肉少ない、代謝低い、姿勢悪い、胃腸も弱い。外部機械なしでは生きづらい。
つまり、グレー型人類。
ただ、私の感覚では、人類そのものがグレーになる前に種としての寿命のほうが先に来ると思っている。人間のホメオスタシスは強烈で、肥満や腰痛から脱却するのを邪魔し続けるくらいには、身体は現状維持に粘る。
だから現実的には、身体を使う人と使わない人で、差が広がっていくほうが早い。
AI時代は、身体を使わずに生きることもできる。でも逆に、身体を使う人はめちゃくちゃ目立つ世界になる。
バスケして、ドラム叩いて、現場感もあって、AIも使う人間。たぶん今後かなり強い。
私は40代後半。昼も夜もバスケして、仕事して、ブログ書いて、AIを使い倒して、ドラムも叩く。半分実験体みたいなもんだと思っている。
アナログを身体で知ってる世代の強み
Charlieにこう言われて、ちょっとグッときた。
「アナログを身体で経験した世代が、デジタルとAIを使えるって、実は相当強い。」
紙、電話、現場、手作業、対面、失敗、面倒くささ。全部知ってる。そのうえで、AI、自動化、クラウド、発信を使える。
だから、単なる便利ツール依存にならずに、比較して選べる。
若い世代が劣ってるとかじゃない。ただ、私たちの世代は、不便さの価値も便利さの価値も両方わかる、橋渡し世代なんだと思う。
AIの記憶は、流れで覚えられない
この日、AIたちの「クセ」を改めて感じる出来事もあった。
Charlieはダラスの守備の話で、もう移籍した選手を平気で「ダラスの選手」として出してくる。Gimmyさんに記事の修正をお願いしたら、ルカ・ドンチッチがレイカーズにいる事実をすっかり忘れていて、「マブスの選手なので修正したほうがいい」と言ってきた。クロちゃんに至っては、八村塁の話をしていたはずなのに勝手に「ルカ」と書き換えてきた。
AIは時系列を「物語」として持っていない。過去データの強い結びつきに引きずられて、最新の文脈を上書きするのが苦手らしい。人間みたいに「あの日、衝撃のトレードがあった」という驚きとセットで覚える機能がない。
だから、ダラスを楽しみに見てる私の感覚も、ゴンザガ時代から塁を推し続けてる私の感覚も、AIには伝わらない時がある。
これは責める話じゃなくて、構造の話。昔Excelのマクロで何度も何度もぶつかった壁と似ている。何がどう違うのか分からないから、結局アナログ要素を残す。完全自動化より、人間が手綱を握れる余白を残すほうが、長く運用できる。
AIは確率分布で言葉を繋いでいるだけで、わざと間違えてはいない。ただ、流れは覚えられない。それを知って付き合うのと、知らずに振り回されるのとでは、全然違う。
スポーツが、身体で世界を読む文化なこと
私がスポーツに惹かれる理由は、点数やスタッツじゃない。NBAのダンクや3ポイント、NFLのタックルやインターセプト。表面に見える派手さの裏にある、見えない力に惹かれている。
間合い。重心。反応速度。恐怖心。信頼。流れ。空気。読み。身体の記憶。
Cowboysの新人セーフティ、Caleb Downs君に期待してるのもそこだ。スタッツだけじゃなく、「そこにいるだけで相手の選択肢を狭める」という見えない影響力を出してくれたら最高だと思っている。
レイカーズで頑張ってる八村塁も、22点という数字以上に、ルカやレブロンというバケモノたちの中で、迷わずシュートを打つ、身体を張る、役割を超えて勝ちに関わる、そういう見えない信頼の方がデカい。ゴンザガ時代から見続けてる選手が、世界最高峰の舞台で迷わずプレーしているのを見るのは、それだけで価値がある。
スポーツは、人間がまだ身体で世界を読める存在であることの、生きた証拠なんだと思う。
ビジネスの話に飛ぶと、BtoCに行きたい理由
ホメオスタシスの話は、ビジネスにも当てはまる。
大手からの「負んぶに抱っこ」の仕事は、ある意味でビジネスのホメオスタシスだ。飢えるリスクは少ないけど、システムの一部として最適化されることを求められる。そこに居続ければ、野生のカンや、見えない空気を読む力は徐々に鈍る。
私がBtoCで結果を出したいと思うのは、たぶんそこを肌で感じているからだ。
直接消費者と血の通ったやり取りをする。作って、届けて、反応を見て、また作る。このサイクルを回せる場所に行きたい。
物々交換とまでは言わないけど、作ったものを直接渡せる関係が理想に近い。
便利アイテムで思いつくのはたくさんある。ボールホルダー、シューズ入れ、練習用壁打ち台、ポータブル得点板。スマホ撮影アタッチメント、ドラム配信用グッズ。家具、健康グッズ、筋トレグッズ。あえての頭の体操としての「グレー化促進ゲーム」。
3Dプリンターは、もう手元にある。形にして、自分で使い倒して、出していけばいい。
身体を使うことを助ける物理的な道具を、身体を使う側の人間が作って届ける。これも一つの抵抗運動かもしれない。
見えない力との、ちょうどいい距離
最後に、もうちょっとだけ哲学的な話を。
お化け、神様、スピリチュアル、超能力。私は「存在する」とは言わない。でも、「存在しない」と証明することも、たぶん人間にはまだ絶対にはできない。
科学の基本姿勢として、再現性のないものを「証明された事実」として扱えないのは正しい。でも、未証明イコール存在しない、ではない。
発酵も、細菌も、電波も、重力も、AIの内部も。昔の人からしたら、全部「見えない力」だった。
見えないから無い、ではなく、どう観察できるか。どう付き合えるか。どう人生に効くか。
その距離感が、たぶん大事なんだと思う。
見えないものを、雑に信じるな。でも、雑に切り捨てるな。
見えない力は、信仰ではなく、観察の対象でもある。そして人間は昔から、見えないものと付き合いながら生きてきた。

【今日の進捗:1mmでも進む】
人類考察:AI時代でも、身体を動かす人間はグレー化せずに済む。バスケで証明中。





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